心の時代だと言われながら子どもの心が病んでいる事件が相次いでいます。
小中高生のいじめや自殺、両親や兄弟を撲殺する事件や放火などが最近ニュースに挙げられています。
共通していることは、近所の人たちによると優しい子でした。そんなに見えなかったそんな驚きです。事件をおこした子ども達は普通の子ども達なのです。
先日、中国でファミコン依存症が社会問題化し、家庭内暴力が発生し刑務所のような更正施設に収容され、叫び狂う子ども達、その姿に悲しさが込上げてきました。同じことが日本でも起きているのではないでしょうか。
原因の一つに情報やメディアの急激な発達があります。メディアとはTV・ファミコン・パソコン・携帯などです。
子ども達が家庭の中で家族と話し合うことが少なくなり、一人ぼっちの遊びが蔓延し、子ども達が孤立しているのは確かです。確かにTVやファミコン、ビデオなどに子守をさせていたしっぺ返しが起こっているようです。
大人たちの社会も便利で面白く、物欲が中心となって人々の価値観や倫理観をも変えていることも確かです。
子どもの時代には物欲に駆り立てる術を学ばせる事ではなく、子どもの心を豊かに育てるべきと分かっているのですが。しかし、小学校ではパソコンで株の取引を体験させていると聞きます。人の生きる道はまだ純粋な子ども時代に学んでこそ心に残るもの。株の取引は単なる商術(テクニック)にすぎないと思います。子どもには生きることの素晴らしさ、そんな心の豊かさの術を学ばせねばと思うのですが。
最近・・・小児科医の先生からこんな話を伺いました。
小学校6年生の子ども達に次の質問をしたそうです。
人間は死んだら命はよみがえりますか?
33名中28名がよみがえると回答したそうです。
その話を聞いた時、非常にショックでした。
メディアやゲーム機の世界が子ども達の心に影響を与えていることは確かです。ネットでのいじめも頻繁になり社会問題化しています。いじめや自殺もゲーム機の世界、痛さや心の苦しさも無く、嫌であれば消し、そして簡単によみがえる世界です。・・・
それであればいじめもいじめる子どもを捕まえ、学校や教育委員会の教育方法が単に悪いという社会問題ではないようです。子ども達を取り巻く家庭環境や社会、その環境全体の問題として考えるべきだと思うのですが皆さん如何でしょうか。
自分の子どもに質問をしてみてください・・・。
人間は死んだら命はよみがえるかと?
・・ちゃんが亡くなるとお母さんもお父さんも悲しくて泣いちゃうよ。
お母さんやお父さんが亡くなったらどうなるかな?
子どもは見守り、共感してあげることが大切ではないでしょうか。
「どうしたの?」・・・
怒る前に子どもの考え方を聴いてみてください。
怒っては何もはじまりません。
お母さんに共感されることで色々な悩みをうちわけ、問題解決や社会経験を自分のモノにして行きます。
以前に書いた「子どもの環境」問題についてリンクさせてみました
もし宜しければ読んで頂ければ幸いです。
「子どもの環境とメディア」
https://chica-chico.seesaa.net/article/200708article_2.html
「日本の子ども達は孤独」
https://chica-chico.seesaa.net/article/200703article_2.html
昨日・・・妻と二人で久し振りに、東広島美術プログラム2012に出かけました。
秋も深まりつつあります・・・子ども達を連れて
日本の原風景とアートを感じさせてあげてくは如何でしょうか。
河内町の山深い宇山の集落で自然豊かな環境の中で行われている現代アートの展示会です。
宇山は平安時代に遡る古い歴史があります。傾斜地に棚田が広がる田園風景を眺めているとこの地で暮らしてこられた人々の思いが伝わってきます。「教念寺」は立派な浄土真宗のお寺でその荘厳さに驚き、こんな山奥で人々の尊敬を集め、心の拠り処なっていた様子が伺えます。
一番気に留まったのが朽ち果てている「牛神社」です。農耕の難しい地で牛と共に暮らし五穀豊穣を願った人々、牛も神の使いとして大切に扱い、一緒に生活を営んできたのでしょう。
先人の素朴な暮らしぶりを想像してみると・・・現代は耕運機の時代になって牛神社や神楽殿の役割も終り、朽ち果てているのかと思うと寂しさも募りました。しかし、私にとっては先人達がこの地で生きた生命力、そして神々を敬い、先祖に感謝する「敬神崇祖」の魂を感じる空間でもありました。先人の心の文化財として再生して欲しいと思ってもみました。
牛神社の神楽殿に展示された田植え前の水面 教念寺の鐘付き山門に展示された音霊と月の船
集落を見下ろす丘に玉が 現代の水車、少エネで効率が良いデザインに感動
会期は2012年9月8日から9月23日まで
素朴な宇山の集落と現代アートの世界は感動ものでした。
写真の作家さんをご紹介しておきます。
①向井じゅんこ ・・・でんえん;田園
②寺田勝彦・・・音霊と鐘音を感じさせる染布 本殿に・・・高木茂登・・・月の舟
③薫・・・宇山 たま 玉 たま5
④腰本悦二・・・ゆめ水車 -北の星- 星の水車音とつぶやきました
追記・・・9/10
家でゆっくりと作家さんたちの所感を呼んでいると訪れていない作品を発見。
こだま・木霊・子魂 のタイトル作品です。
秋が深まっている宇山を再び訪れることにしました。
改めてご報告します。
<<<ひげじい
この記事へのコメント
このみ
ずっと、どのように表わしたらいいか考えさせられてます。
人はいつも平常心を保てるものではないのでしょう
不安、不信感・・負のものをも感じながら生きていくのでしょう
そんな自分に余裕がない時、自己表現のひとつに「いじめ」となって表れてしまう。
それは大人社会の中にも・・・
そうすることで自己防衛の形にもなるのでしょうか
と、いじめる側の原因を色々思いめぐらせてしまいます。
子どもであったなら特に家族の存在を感じることで
負の要因を感じた時に自然と消滅されるのではないかと感じます。
その重さにもよるかと思いますが・・
誰かがほっとした空間を感じさせられてくれる存在があれば・・・
と、「梅ちゃん先生」を観ながら幾つもの昔を思い浮かべながら。。
私自身も余裕のない自分の中で子育てをしてたと反省ばかりですが、
最近、小さい頃ファミコンを与えられなかった思いがわかると言ってくれました。
子どもは外で遊ぶのが自然よと。
そんな環境を、そんな社会であってくれればと願うのみです。
「三鈷の松」に願いを込めて。。
時代の流れとはいえ、不便さの中に生きる時間もいいもんですよね
子どもたちに何かあったら誰でもいいからSOSを送ってと。。
いやなことがあったら逃げてもいいんだと。。
学校にも行かなくてもいいんだと。。
自分の中にしまいこまないで、いやなことを吐き出してと。。
言ってもらえる大人になれたらと思います。
まや1
やはり!コミュニケーションが必要では無いかと思ってます。
H君へ
ご冥福をお祈りします。
ひげじい
返事が遅くなり申し訳ありません。
いじめや虐待も学校や家庭の問題だけでは解決しないと思います。
子供たちが気持ちよく暮らせる日本・・・子育て先進国であった日本。
そのヒントに江戸時代の養育があります。
次回・・子育て先進国、日本
日本の子育てについて少し書いてみます。
ブログも仕事に振り回され遠ざかっており、
申し訳ありません。
ご訪問に感謝しております。
ありがとうございました。